忘れたくない

仕事で一日中、痴呆のおばあちゃんたちの介護やお相手などをしています。
痴呆のおばあちゃんは言ったことをすぐに忘れてしまうので、何度も同じことを聞いてきます。
それでも人生の先輩ですから、色々なことを知っていて、何も経験のない僕にとっては驚きの連続の毎日です。
みんな忘れてしまっているのに、体で覚えたものは残っているという孤独。
そういう存在のひとたち。
最近ではそういうおばあちゃんたちを愛しいと思うようになりました。
でも、そうしておばあちゃんの背中をさすっていると、最近日常の質が落ちている自分の存在が悲しくてね。
それは、なんていうか・・・
ひとことで言えば自業自得なんですけど。




事情があるからって、会いたい人に「会いたい」とも言えないんだ。
ずっとね。