ありがとうありがとうウルトラマン
ところで。
すっかり白髪のおじいちゃんになってしまった
初代「ウルトラマン」主演の、黒部進さん(66歳)をはじめ
「ウルトラセブン」「帰ってきたウルトラマン」「ウルトラマンエース」の各俳優さんたちが再び変身。
昭和に戻ったような奇跡の映画
「ウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟」が、公開。
http://www.ultraman-movie.com/
昭和のウルトラマンシリーズが好きだった私としては
黒部さん(66歳)たちダンディー4が「これが私の最後の戦いだ」
なんて言ったら、あなた。
もー見るしかないじゃないですか。
見てきました。
いやもう、私はね、
ウルトラ兄弟とウルトラマンメビウスが
そろってかいじゅー倒してくれれば
もうそれだけで良かったんですよ。
つまり、そこまで多くの期待はしていなかったんですけど・・・。
いや、
スミマセン。
大間違いでした。
やばい。
神作品でした。
この映画は
「どういう映画にすればウルトラファンが喜ぶか」というツボを
全部押そうとしている。
そして、ほとんどのツボを押すことに成功してしまった。
もうおじさんシャッポを脱ぐよ。
旧作品へのリスペクトがめいっぱい為されていることがたまらない。
音楽や小道具や脚本、様々なところから見ているものの心を揺さぶろうとしてくる。
壮年から青年へ、青年から少年へ、
きちんとバトンを受け渡す、テーマの展開の仕方が秀逸。
板野一郎氏の「板野サーカス」を目一杯生かすことのできる
「ウルトラマン7人と同時に激しい空中戦をこなすために生まれてきた」
ような、巨大怪獣。
かっこよすぎ。
ウルトラ兄弟ひとりひとりも、
きちんとキャラが立っていて存在感抜群。
ヤプールの怨念がラスボスとして結実しているところから来る様々な演出は
「ウルトラマンエース」という作品の完結編としても機能しているように思う。
おいしいところをもっていった、
ウルトラマンタロウとゾフィーの登場シーンもたまらないものが。
昔のウルトラマンが少しでも好きな人に、絶対おすすめです。
そうじゃないひとにも。
個人的にはウルトラマンメビウス役の五十嵐隼士さんの下手・・・不器用ながら感情をこめた演技も
いかにも「地球に来たばかりで地球語に慣れてないけどやる気まんまんのルーキー」ってかんじで
とてもかわいくて、作品にうまくマッチしているw
気に入ってるw
そして
なんだかたまらなく感動してしまったのは
宇宙から来た彼らウルトラマンたちが、長年の戦いで人間を好きになり
地球を守るために、40年ものの間、
物語の中の「史実」として命をかけて戦い続けてきた、
ということの、切なさ。
こうして文章にしてしまうと、それは作品的には常識なことなんだけど
この映画は、
この事実が、見る人や、主人公(=メビウス)の心に、
ぐいぐい突き刺さるように、作られているんですね。
はるばる宇宙からやってきて、
見返りもないのに、
吊るされたり殺されたり蘇ったりを繰り返しながら
「地球人が好きだから」の一心で、必死で戦ってくれている宇宙人たち・・・。
なんだろう、この熱い気持ち。
幼稚園のときにウルトラマン見て、そう感じてからずっと
今も刷り込まれてる、ということもあるんだろうけど。
たまんないです。
ありがとうウルトラマン。