最近読んだ漫画
■HAND’S
NARUTOのアシスタントだった板倉雄一さんの週刊少年ジャンプ新連載。
1話は、「良い少年漫画の第1話」として申し分のない出来。
セリフまわしが割とセンスが良い。
ハンドボールの漫画なんだけど、こういう競技の漫画の場合
主人公がルールを知らないところからはじめるというのも、こういう漫画のお約束ですね。
1話はノリがよくてなかなか良かった、
2話は地味で普通だった、
といったところで、今後に期待ー。
■DAYS
「ヤングアニマル嵐」掲載の、肥谷圭介さんの短編。
描線に、ひきこまれるような執念を感じる。
「人はいつ死ぬかわからない」
ずきっときた。
「次の日、僕が森本を倒したという話題でもちきりだった 学校がゆれた」
というモノローグの場面で、
学校が実際に「ゴゴゴゴゴ」って揺れる音を発してるシーンがあった。
リアリティのある描写をメインにした漫画で、
こういうところでひそかにこんなふうにリアリティを崩してくる、
このセンスはすごい。
作者さんが知り合いだからとかそういうの抜きにして、
とても素晴らしい漫画でした。
■ガンダム喧嘩列伝アムロ10番勝負!
ガンダムマガジンが新創刊。
むかし出ていたガンダムマガジンの復刊とは異なるらしい。
表紙だけ見ると80年代にタイムスリップしたようだ。
ガンダム漫画雑誌でありながら、
ガンダムエースとは違った色々なアプローチをしているなと感じた。
興味深いのはガンダムを少年漫画というスタイルに当てはめている点。
講談社はこういうのがお家芸ですね。
再録を3本も入れてごまかしたのはちょっと残念だったけど。
いろいろびっくりするような漫画が載ってたけど
個人的に受けたのが
「機動戦士ガンダム喧嘩列伝アムロ10番勝負!」(津島直人)。
第1回は、「機動戦士ガンダム」の第1話の漫画化だったんですけど、
あの格調高い、星山博之脚本のガンダム第1話「ガンダム大地に立つ」を、
まったくストーリーを変えることなく、
ものの見事に「熱血少年漫画」という別次元のカテゴリーとして成立させている。
アムロがガンダムで、ジーンのザクIIのパイプを引きちぎるシーンで、見開き3連続。
全編に渡ってテンションが高くてすごいことになっている。
メカのプロポーションやポージングも、
闘志を全面に出したものになっていて鬼気迫るものが。
この津島直人さんが以前、劇場版「機動戦士Zガンダム」を漫画化したときは
やっぱり熱血してて、
なんであの映画の漫画化がこんな熱血テイストやねんって、
激しい違和感を感じたんだけど
逆に、こうして「熱血版の番外編なんですよ」と、コンセプトにしてしまうと、
めいっぱい強みとして生かせるものなんだなあと、感心してしまいました。
安彦良和や近藤和久の描いたガンダム1話の同じシーンと比べてみても
楽しいかもしれない。
コミックスが今から待ち遠しい・・・
その前にこれ2号が出るといいけど。