主人公交代は可能か
溜まった「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」のビデオをまとめて視聴。
やっぱり、出来は良いとは思えない。
でも、おもしろい作品である。結構好き。
ニコルの墓参りに行くアスランとイザークとディアッカ。
イザークがアスランに
「お前も何かしろ。それほどの力、無駄にする気か」
って説教してて、ずきっときた。
シン・アスカの始めての種割れシーンは、もっと燃える見せ方が出来たんじゃないだろうかと不満に思いつつ燃え。
さて。本題。
シンは主人公として影が薄すぎると思う。
おいしいところでアスランやキラに食われまくっている。
主人公交代がどうもうまくいっていないのである。
主人公交代がうまくいかなかった作品といえば「DRAGON BALL」だ。
セル編終了後、孫悟飯が孫悟空に代わる新主人公となって新シリーズがはじまったが、悟飯を主人公とする計画は失敗し、やっぱり悟空が復活してしまった。
悟飯をなんとかしようという鳥山明先生の抵抗は連載終盤まで見られたが、「やっぱり悟空だね!」ってかんじで連載は終わった。
「ドラゴンボールといえば孫悟空」という基本は、結局、覆しようがなかったのである。
一方、主人公交代を成功させた(というか強行した)作品といえば「機動戦士Zガンダム」を思い出すことができる。
この作品では、アムロをディジェに乗せたり裏方に回したりしてまでカミーユの主人公性を死守した。
アムロをガンダムに乗せると、カミーユが食われるということを富野由悠季監督は恐れたのだ。
鳥山明は「ドラゴンボール=孫悟空」の構図を崩せなかったが、
富野由悠季は「ガンダム=アムロ」という構図を突き崩した。
これが、ガンダムシリーズの延命につながった。
翻って福田己津央監督は、キラ・ヤマトもフリーダムガンダムもアークエンジェルも徹底的に活用する作戦に出た。
目先の有効資源を徹底して消費し尽くす作戦なのだ。
非常に福田監督らしいと感じる。
しかし面白いと思う部分が「前作に依存した部分」の割合が多すぎる点に、「キン肉マンⅡ世」とも共通するものを感じる。良くも悪くも。
ともあれ、それはそれで面白い。
今後の展開が興味深いですよ。いろんな意味で。
シンは、復讐鬼としてのテーマをもっと生かしてほしい。
シンのシーン自体ももっと増やして欲しい。
でもオレンジのグフはどうなんでしょうね。
http://www.sunrise-anime.jp/sunnews/main.php?offset=
あ、先週録画忘れてた・・・。